つい先日、リアルアバターさんでの3Dモデルスキャンを体験してきたところではありますが、リアルアバターさんのメッシュ構造による3Dデータとは異なるバーチャル3Dデータ(人体)を制作する技術があるという話を聞いて、早速取材に行ってまいりました!
こんなただ好奇心しかないオッサンを、今回快く迎えて頂いたのは、リアライズ・モバイル・コミュニケーションズ株式会社さんです!
お話を伺ってみて、まず出てきたのが「ボリュメトリックビデオ」という普段聞き慣れない言葉でした!
どうやら「ボリュメトリック」とは「volumetric」ということで、「体積」や「容積」のことを意味するようなのですが、それが「ビデオ」ってどういうこと??
詳しく話を聞いてみると、つまり、微小なボクセル(立方体でできた単位ドット。平面の場合はピクセルという)を積み上げて3Dモデルを作るとのこと。
でもそれって、原理的にはレゴで人体模型(しかもそっくりになるレベルのやつ)を作るのと同じってことでしょ??何個必要なのか検討もつきません!
と思ってたら、人体の場合200万個くらいで構成されてると教えて下さいました!
今回の撮影は1mm程度のボクセルを使ってるとのことだったので、もしレゴで同じものを作ったら、全長18mくらいのガンダムクラスのコジマができてしまう、と考えると恐ろしい量のボクセルだということがわかります。
さらに、この大量のボクセルデータを、30fps(毎秒30コマ)で表示するというのだから、こりゃまた大変な計算量とデータになるわけです。
作成してもらったデータを見てみたのですが、最初3D表示した時に、ただの静止画の撮影画像かと間違えたくらい、実に細かいところまで再現されているのです!
紹介動画の中でも何度も言っている通り、服のシワや顔の凹凸、指の細かい動きまでキレイに表示されてるではありませんか!
現地でダンサーさんの動きを撮影したデータを見させて頂きましたが、こういう激しい動きで、あとからモーションキャプチャする形だと再現が難しいような動作や、役者さん本人を表現することに意味がある3D映像については、間違いなくこのボリュメトリックビデオが最適だと思いました!
素晴らしいデータができるのはわかったのですが、コスト面も気になるところで伺ってみると、1日70万円ほどでスタジオとオペレーションするスタッフさんも貸し切れるとのことでした!
確かに個人では簡単に手を出せるものではないかもしれませんが、率直に言って、企業でタレントさんやアーティストさんの映像を扱うにはリーズナブルだし、コンテンツとしての効果も非常に高いと思いました!
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いや、3Dビデオなんで動画なのは当たり前なんですが、ぱっと見、普通にキレイすぎて2Dの動画だと思っちゃうくらいのクォリティでした。
静止画でも十分キレイに見えたのに、3Dで表示してもここまでキレイに見えるというのは、本当にスゴイの一言。
いやでも実際、このデータでxRで再現されちゃったら相当インパクトあるでしょ!
撮影データがカワイイ女の子ではなくて、ハゲたオッサンで本当に良かったと思えた瞬間でした。
というわけで、今回はボリュメトリックビデオという形で、メッシュ構造の3Dモデルとは違った形で撮影を行いましたが、同じ3Dであっても技術も用途も全然異なっていて、xRに応用する上では使い分けが間違いなく必須になると実感した次第です。
この記事を最後まで読んでくれた物好きな皆さんありがとうございました!
詳しい内容等はYouTubeでも公開されているので、ぜひこちらもご視聴ください!